2008年8月1日金曜日

米国 米国特許法改正反対(だそうです)

Patent DocsにてDr. Aparna Mathur による米国特許法改正反対意見が掲載されています。彼女の意見の骨子は以下の通りです。
権利付与後異議申し立て制度は米国のような訴訟社会ではとてつもなく高くつき、特許無効化にかかる費用は今後10年間で$160億高くなる。
また、特許システムが守るべき物、つまり革新と投資への意欲を直撃する。
彼女の見積もりによれば、
法律が改正され、異議申し立て制度が導入された場合、約2.8%の特許が無効化される (現行の再審査制度ならわずか0.02%)。異議申し立て制度は研究開発に対する投資を著しく損ない、技術革新にブレーキ をかける。異議申し立て制度は特許の質低下という最重要問題に対処することができず、その問題を解決できるのはUSPTOだけである。

彼女がどのような異議申し立て制度をイメージしているのかわかりませんし、実際どのような形の異議申し立て制度になるかよく理解できませんが、再審査制度の140倍の確率で、どうしようもなく質の低い特許を無効にできるなら多くの企業にとって喜ばしいことだと思います。質の低い特許が無効にされるからといって技術投資をしない技術型企業が存在するとは思えません。意欲をそがれるのはトロール型企業だけだと私は思います。

0 件のコメント: