2009年3月10日火曜日

特許検索 F-TERM アップデート

情報追加:09/03/10)
これまで、FsとFmを見分けるのが面倒だったのですが知らない間にPMGSの画面構成が変わっていました。普段よく使うF-TERMは印刷して手元において使っているのでめったにPMGSのF-TERM表は見ないのですがたまにはチェックするものですね。
表画面の一番右に「FI適用範囲」という、どの観点がどのFIに対応するかを記述する欄が新設されました。これまでは、この対応を確認するには汚い(失礼!)手書きの表をスキャンした見難い対応表を確認するしかありませんでしたが今回の追加で確認が楽になりました。
また、従来FsとFmの存在すら知らずにF-TERM検索をしていた人達 (驚くべきことに知財部門内にも結構いるみたいです。F-TERMの付与状況も確認しないで特許保証調査の母集団抽出にF-TERMを使っちゃだめだって・・・)もその存在に気づく機会が増えると思います。
---------08/05/29---------
F-TERMの中に、Fm、Fsという区別があります。
FmはFIを横断して解析されているので、テーマコードの中で観点同士を掛け合わせて検索するという、F-TERMの王道たる検索ができるけど、Fsの場合は解析対象のFIが限定されているので観点同士掛け合わせる場合は注意が必要です。調査目的によりますが場合によっては対応FIがそれぞれ十分重複付与されているかの事前確認が必要になると思います。
・テーマコード
 3D233
・技術内容
IPCカバー範囲 B62D5/00-5/32 テーマ技術の概要 このテーマは、自動車のかじ取り装置に動力補助、または動力駆動装置を設けて、かじ取り機構の操作力を軽減することを、目的とするためのもので、一般的には、パワーステアリング(P.S)と称されている分野である。
・FIキーと観点の関係 ←これが重要
(イメージ1)  ←この図から、Fm、Fsを見分けます
・Fタームリストの構成
タームリスト表(データシート
各タームの関係(1)タームリスト表(データシート) (イメージ1)(イメージ2)
(イメージ3) (2)各タームの関係 (イメージ4)(イメージ5)(イメージ6)
(イメージ7)
・Fタームの説明
AA  パワーステアリング(P.S)の全体構成
BA  機械式P.S
CA  電気式P.S
DA  複数の操舵装置を有する流体式P.S
DB  流体式P.Sにおける操舵の検出
DC  流体式P.Sの種々の形態と機能
EA  流体式P.S用オイルタンク
EB  流体ポンプとアクチュエータまでの流体圧回路
EC  流体式P.Sの圧力流体を他の流体圧機器に併用
ED  配管システム及び多軸操舵機構の流体圧回路
FA  フラッパ弁
FB  ロータリスプール弁
FC  ディスク弁
FD  ロータリ弁
FE  スプール弁
GA  方向制御弁とM.Pとを機械的に連結した全油圧式P.S
GB  方向制御弁とM.Pとを流体的に連結した全油圧式P.S
GC  上記以外の形式の全油圧式P.S
HA  流体シリンダなどの動力ユニット
JA  動力ユニットと操舵リンクなどとの連結機構
JB  ラック・ピニオン形P.S
JC  ウオーム形P.S
KA  P.Sとリンク系
LA  関節屈曲車両のP.S
MA  故障時の安全補償機構
・検索上関連するテーマ
3D232 走行状態に応じる操向制御
3D034 操向リンク系及び4WS
・フリーワードの利用
*「その他」のタームを付与した場合には、クレーム及び発明(考案)の詳細な記載から、発明(考案)の特徴を表すフリーワードを抽出している。
それ以外のタームについても、特徴的用語がある場合は当該テーマの付与を行うと共に、その用語をフリーワードとして抽出している。
例]CA11過熱防止
・Fターム解説文献の対象
特許(実用新案登録)請求の範囲(以下クレームという)を中心とし、発明(考案)の詳細な説明及び図面を補助としてこれらを文献解析の対象としている。
クレームでは抽象的に表現されていても、詳細な説明及び図面でそれが具体的に詳述されているタームがあればこのタームに付与している。
又、クレーム中にタームがあっても、詳細な説明及び図面にその下位タームがある場合この下位タームに付与している。
発明(考案)の詳細な説明中、従来技術について説明した個所は解析対象から除く。 但し、発明(考案)の構成要素については、たとえ従来技術としての記載であっても、これを解析の対象としている。
・「観点」「ターム」および「その他のターム」の利用上の注意点
・観点を表すターム(記号00)は、その観点内に展開した技術に相当するタームが無い場合に付与している。
・いずれか一つのタームに絞る必要は無く、該当するタームについて全て付与している。
・可能な限り下位のタームを選択し、下位のタームを選択した場合には上位のタームに付与する必要はない。
※但し、技術的に下位タームだけで特徴が全て表せないもの又はいずれに付与すべきか迷うものは上位、下位両方のタームに付与している。
・代表図面、代表頁の利用
(1)発明の構成を示す図面があれば代表図面として選定し、該当図面がなければ代表頁を選定している。 (2)複数の該当図面がある場合には当該技術に関する装置の図面、フローチャート、図表の順に選定している。
図面は発明の要旨が分かる程度の全体図が望ましい。 (3)代表頁は発明の目的(効果)を記載した頁としている。
・その他の注意点
(1)観点の内容 (イメージ1)
・検索キーの具体例
(イメージ1)(イメージ2)(イメージ3)(イメージ4)(イメージ5)(イメージ6)

2 件のコメント:

Pecan さんのコメント...

こんばんは。
私もその研修には出席していました。

検索のノウハウは暗黙知に属する部分で、あまり社内でも体系立てた教育がなされていないのですが、今回は本当に勉強になりましたね。

toy-san さんのコメント...

いらっしゃい。一緒に受講しておられたのですね。本当に今回は有意義な講義でしたね。