特許庁が中々面白い試みをしようとしています。トライアルに参加したかったのですが残念ながら分野が違いました。以下にコミュニティパテントレビューについての説明(抜粋)をのせます。
コミュニティパテントレビュー(CPR)とは、企業や大学等の研究者・技術者等からなるコミュニティ(レビュアー)が、インターネット上で、先行技術の提示や特許性についての評価等の特許出願に対するレビューを行い、その結果、有益な先行技術を、特許審査の際の参考資料として特許庁審査官に提示するシステムです。
Community Patent Reviewで詳細内容が説明されています。
CPRは、現在、米国で試験的に運用されており(Peer to Patent)、その有効性や効果等が検証されているとのことです。
ただ、米国における運用は確かに有用であるけれど実際適用するとなると、35 USC 122(c)を何とかしないといけないとの懸念がpatentlyoで示されています。
日本の場合、このような制限がないのでコミュニティパテントレビューの本格運用には問題ないと思います。権利付与される特許の質向上が期待されますのでぜひともこの制度を審査システムの中に組み込んで欲しいと思います。
また、米国ではたとえ瑕疵のある特許でも一度成立した特許を潰すのは大変なので35 USC 122(c)の問題をクリアして、ぜひ審査の質を上げてもらいたいと思います。
35 USC 122(c)
PROTEST AND PRE-ISSUANCE OPPOSITION.
The Director shall establish appropriate procedures to ensure that no protest or other form of pre-issuance opposition to the grant of a patent on an application may be initiated after publication of the application without the express written consent of the applicant.
35 USC 122(c) (特許庁HP掲載の翻訳)
抗議及び特許発行前の異議申立
特許商標庁長官は,出願人からの書面による明示の同意のない出願公開の後に,出願に対する特許付与について,抗議又はそれ以外の形式での特許発行前の異議申立ができないようにするための適切な手続を定めなければならない。
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