2008年6月28日土曜日

インド AIDS薬特許との苦闘

先日インド特許庁(ニューデリーブランチ)でAIDS薬の特許が拒絶された記事を書きましたが、今度はインド特許庁(チェンナイブランチ)が特許査定したスイスRoche社のAIDS薬特許に対し、デリーのNGOが付与後異議申立したそうです。
NEW DELHI: HIV patient group—Delhi Network of Positive People (DNP+)—has filed a post-grant opposition ....(中略)...The Chennai patent office granted the patent to Roche last year without hearing the arguments of the two NGOs which had filed pre-grant opposition against the drug,

インドには4つの特許庁があり、それら特許庁間の調整などは一切行われないそうですから、ニューデリーブランチとチェンナイブランチの差が出たと言えるかもしれません。また、記事によるとチェンナイブランチが特許査定した多くの特許が米国では拒絶されているとのことですからチェンナイブランチのハードルは余程低いですね。
many patents granted by the Chennai patent office were rejected in the US, which is considered to be far more liberal than Indian patent laws.
個人的な意見ですが、通常外国からの出願はニューデリーかカルカッタのどちらかの特許庁にすることが多いのにあえてRoche社がチェンナイブランチに出願したのは特許査定のハードルが低い特性を考慮した同社の戦略だと思われます。

0 件のコメント: