2008年6月10日火曜日

Supreme Court Decides Quanta v. LG Electronics, U.S. (2008),

米国において、方法特許の消尽論に関する新しい(?)判断が最高裁判所でくだされたようです。
patently-oによるとポイントは以下の2つ、
(1) method claims can be subject to exhaustion

(2) sales of products that do not fully practice the invention can still trigger exhaustion when the products include essential features of the patent and the “reasonable and intended use” of the product is to practice to patent

Filewrapper.comに よるとポイントは上記2つに以下の点を加えて3つです。
(3)In order for a downstream sale to constitute an infringement, it must be outside the scope of the original license

Quanta Computer, Inc. v. LG Electronics, Inc.

The decision

なお、この件に関しPatent Docsの記事で面白い解説がありましたので追加します。
最高裁がなぜこの判決を出したかの理由の一つとして、CAFCの判決を覆す新たなチャンスだったからと解説(皮肉?)されています。過去10年に渡り最高裁は、(良かれ悪かれ)CAFCが判決の一貫性を保とうとして来た事にもお構いなく、特許法に関しCAFCに対する優位性を保とうとしてきたとのことです。

ちなみに個人的な意見を述べれば、今回の最高裁の判決はリーズナブルだと考えます。方法特許では消尽論が適用されないとしたら、著しく特許権者に利益を与え、サードパーティに負担を強いるバランスを欠いた特許制度になってしまうと思うからです。

追記
米国における特許権の消尽と黙示のライセンスについて
知財管理 2007年6月号より

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